たなから1金

最近はまっているボードゲームについて書き散らかします。

アルナック雑談 鳥面と蛇面と拡張面

記念企画:鳥面での戦い方 - たなから1金 では、鳥面で強いと思ったことを書きました。その後蛇面アリーナで伸び悩み、もう一度考えを整理したのでメモ代わりに書きなぐっておきます。

研究トラックの理解

正しく競争すべき点を見極めるために、研究トラックの理解は極めて重要です。

鳥面の場合、助手は全員が同じサプライから2枚ずつ取ります。つまり、研究を無視していると、一番いい2枚を取った相手vs売れ残った2枚を取った自分という構図で戦うことになります。油断すると、3人戦で対手2人が2枚ずつ同じところから取り、自分の時には選択肢が2択しか残らない、なんてこともあります。当然リソースは腐りやすくなり、不利はラウンドごとに積み重なっていきます。序盤のお金キャンプ・守護者討伐へのためらいは、この点から来ます。

一方でお金キャンプやアイテム獲得場所、お金助手などのお金系報酬を得ていないプレイヤーは(つまりほとんどの場合は)、アイテム購入力は高々3金程度で、強いアイテムを2枚取るのは難しいです。アイテムは交換になることが多く、急ぐ必要はあまり生じません。

蛇面の場合、助手は上下のサプライから1枚ずつしかとりません。3人戦であれば、最初に見えているうちの1人は必ず獲得できることになります。この競争ではあまり差がつきません。むしろ先着ボーナスを抑えるほうが重要でしょう。特に、その後の自由度が段違いの研究2段目中央が肝です。ボーナスが磁石や石板ならなおさらです。

序盤のトラックボーナスから3金出るので、全員が同じアイテムサプライから2~3枚ずつアイテムを取れます。飛行機+弓 vs ダチョウ+ロープの構図があり得ます。 蛇面ではお金キャンプ(研究を伸ばす(=手番を消費する)ことなく強いアイテムにアクセスできる)が強いのはこのあたりが理由です。 また、守護者討伐は利得効率が極めて良く勝負を決めることが多いので、機会を逃すことは許されにくく、探索したら討伐したほうがよいでしょう。下手に探索するよりは、堅実に(お金含む)キャンプの方が、(討伐コストを引かれない分)研究競争的にも安定しそうです。

なお、助手救助は差がつくことがあるので急ぐべきですが、期待値的には全然差がつかない(無理した甲斐がない)ことの方が多そうで、体感的にもこだわりすぎないほうが良いです。

拡張面の考察

要するに研究トラックの理解が戦略を決めるうえで最重要なのですが、では拡張の猿・蜥蜴面だとどうなりそうでしょうか。

一見、救助のメカニズムがないので鳥面と同じ助手競争重視のように見えますが、必要リソースが2+2ptから3+3ptと1.5倍になっています*1。職業ボーナスを加味しても、2手帳差は発生しにくいでしょう(そこに届くことのあるキャプテン・探検家は多少警戒が必要です)。

もう少し詳しく書きます。 鳥面ではランク1探索+偶像ボーナス+守護者無視+偶像枠入れボーナスでコスト3磁石を差し引いても+3pt, もう1ワーカーのキャンプ+2ptと合わせて1R2グラス分の4pt。2研究に研究先着ボーナスを合わせると+7ptまで達し、後手番の初期磁石1を合わせれば4研究分の8ptに達します。4研究するとさらに先着ボーナスあわせて+3ptなので、下手すれば+討伐を達成する可能性さえあります*2

猿面だと、4ptに職業で+1ptしても2研究分の+6ptに届くかどうか。その後+12ptは相当難しいでしょう。蜥蜴に至っては、数字上は足りたとして、移動力どうするのかが問題です。足を2金で買ってプラスになることはないでしょう。

一方で、研究による1R目のお金ボーナスは蛇面ほどではありませんが、どの職業も職業ボーナスからお金を得やすくなっています(キャプテンはお金を出す助手にアクセスしたりお金キャンプに行けますし、秘術師は足が浮く分お金を移動力で消費しません)。強いアイテム2枚は助手2枚よりはるかに獲得しやすいので、蛇面同様にアイテム競争の重要度は高いでしょう。

鳥面ほど研究にこだわる必要はなく、むしろ各職の強いルートをしっかり押さえるほうが重要そうです。そもそも、職業ボーナスという収入経路や助手自体の種類数が増えて、助手による差が薄まっているのもあります。

総合して、勝つためのプレイが飛躍的に広がっていて、素晴らしい拡張と言えます。拡張やりたい。

*1:この辺の計算については > アルナック 得点計算・評価の基準 - たなから1金

*2:別にラウンド中に2助手を確定させなくても、リソース余らせておけば次ラウンドで先取できます