たなから1金

最近はまっているボードゲームについて書き散らかします。

アルナック Last Player Eliminated Series Episode1 振り返り (3/5)

※この記事は連載物の3話目です。->1話

決勝で理想的なセットアップを引く幸運を、痛恨のミスで台無しにしてしまったtsuzumik氏。明日はあるのか...?

ラウンド3

お金助手のおかげで、かろうじて助手収入は2ポイントで横並びを保ったものの、明確に研究で出遅れてしまいました。お金はそのラウンド中は仕事しないので、このラウンド中に追いつくことはできないでしょう。さらにダメ押しの最後手番。つらいラウンドが始まります。

1T

ランク2はともかく、的確に磁石の場所もつぶされる展開。 ドローでは2磁石は出ないので、このラウンドのランク2発見は不可能に。一方で対手はどちらも発見をする可能性が高いので、ドロー矢じりは残りそう。2石板は明らかに重要で、研究ボーナス込みなら3磁石も残るので、ここは日時計を確保しておきました。ラウンド2で石板ボーナスとっておけばランク2に行けたのに。。

2T

ボートが消えるのは予想外。。釣り竿は急ぐ必要がなくなったので、予定通りドロー矢じりから。恐怖を引いて次ラウンドの3恐怖を回避。

3T

急げることがなくなったので磁石を確保。

4T

船がなく石板ボーナスが取れない。手札的に、山札にあるのは恐怖以外は船なので、祈ってテントでドロー。

5T

発見。引きは場所が満点、守護者もかなり良し。 ようやくの廃棄を引けてほっとしました。

6T

3つあった中盤の研究先着ボーナスが枯れる。かなしみ。先のターン、テントでドローしてる場合ではなかったかも...? つらいルートを選ばずに済んだので、結果的には良かったのかもしれません。

このあたりで、獲得助手の使い先を悩み始めました。急ぐものもなくなったので、釣竿を使ってみる。 ここで、ブラシを引く強肩。勝負の女神にまだ見放されてはいなかった。

7T

とりあえず安牌から。

8T

獲得助手は最悪ロープに変えることにしました。次ラウンド、研究のドローで引いて恐怖をテントや釣り竿にしたいところ。

9T

ここでさらなる幸運。鞭を確保

10T

討伐して終了。廃棄は忘れずに。

お金獲得助手+釣り竿とかいう地獄の偏り構成が、アイテムの引きで一転プラスに変わったラウンド3。しかし金に成長した助手が0で相変わらず劣勢のまま、勝負のラウンド4へ。

アルナック Last Player Eliminated Series Episode1 振り返り (2/5)

※この記事は連載物の2話目です。->1話

1ラウンド目は恵まれに恵まれたセットアップで、大変気分よくプレイしていたtsuzumik氏でした。ところが。

ラウンド2

案の定恐怖は引けず。粗い地図を買ったので仕方ないとはいえ。

1T

予定通り磁石矢じりから。

2T

急ぐものはないし、選択肢もないのでまずはドローから。 粗い地図のおかげで、磁石が1引ければランク2に行けるので少し期待。 3恐怖で絶望する。

ラウンド2の初期手札を見てからだと、ボトルで3恐怖を引く確率は1/4くらいだったはず。この時はかなり苦しさを感じました。とはいえラウンド1視点で2磁石が引ける確率はそんなに高くなかったでしょうから、言うほどダメージの大きい引きではなかったのかも。

3T

手札的には宝石キャンプもありだったが、それだと研究が進まない。 石板キャンプか死のルーンから宝石遺物を使うのがパズル的にはきれいなものの、これ以上の恐怖を受け入れる勇気が出ない。 2足の守護者引けと強く念じてランク1探索を決意する。

急ぐ物は相変わらずない。1ラウンド目消耗品しかとっておらずデッキが死ぬほど弱いので、他Pも取れそうな帽子は今のうちに確保しておく。

4T

ミスプレイ。2金ボーナスに目がくらむ。 討伐と研究を両立するために、石板ボーナスを取っておくべきでした。鳥面で嬉しくない助手が2枚見えてるときは、いい助手がめくれ次第すぐに取れるようにしておくのが鉄則なのですが、場所から石板が出るのに期待しすぎ。 そこへ絶望のアイテム獲得。。帽子をめくってテントが引けていたのは不幸中の幸いでした。 今思えば、恐怖の出る場所じゃなかったので引きはいい部類だったのかも。守護者は首尾よく恐怖を消化できるものでした。欲を言えば廃棄がしたかった。

お金助手は唯一銀で2ポイント出す助手なので、ここで助手復活を引くのは拡大速度の点で利が大きいです。...2助手が達成できるならば。 1ラウンド目の獲得がジャーナルか鳩・つるはしなど研究系のアイテムだったらよかったのですが、どう考えてもここは石板ボーナス優先でしたね。。 1石板+銀助手のところが2金になったので、ミスと言っても収支はぎりぎりトントンだったのかも*1。強い金助手の復活を先にカットできたと思えば、これはこれでよかったのでしょうか?いや、強い助手自体をカットしたかったんですよね。。

5T

銀で宝石を出す助手はおらず、どんな引きをしても討伐と助手は両立しないと見ました。 4恐怖目は許容できないので討伐が必須、助手は諦め。

欲しいものがない時は、不用意なめくりは避けます。ここは買い物をできるだけ遅らせるための先討伐でした。

6T

助手を捨ててまで得たお金で購入フェイズ。研究が遅れてしまったのでジャーナルを考えましたが、次ラウンドに残っているのはどうせ獲得助手とドロー助手だろうと見ました。すると手帳の生産力が低いので、手帳を捨ててグラスでランダムボーナスだけでも取っていく方が筋がよさそうです。また、ジャーナルだとデッキ点が低すぎるのもあります。ボトルが3恐怖だったため、次恐怖が引ける可能性は相変わらず低く、ロープも取りづらい。祈りながら釣り竿獲得。からのボート。次釣り竿で引きたい。

ここでちゃんと素点を取れたのはよかった。今思えば、帽子テントがあるので、購入を遅らせる選択肢もあったかも。釣り竿だから早めに取りたかったのですが、いずれにせよ釣ったアイテムを4-5ラウンドに2回発動させるのは相当厳しかったですし。まあ釣り竿が残る保証もなく。手番が大事。

7T

意気消沈しながらのパス。

順調だったラウンド1から一転、リスク管理のミスにより典型的な"討伐しすぎて研究出遅れる"状態を作ってしまいました。次ラウンドは2連ランク2を叩ける赤Pが悠々と2金助手を作ることが予想される中、雌伏のラウンド3が始まります。

*1:そういえばまだポイント計算方法を記事にしてなかったですが、1金=1磁石=1石板=1アプグレ=1ポイント、矢じり2ポイント、宝石3ポイントです

アルナック Last Player Eliminated Series Episode1 振り返り (1/5)

アルナックアリーナシーズン7は奮闘したものの優勝には至らず、妄想していた蛇面ネタもすべてお蔵入りとなって*1しばらく経ちました。あけましておめでとうございます。

並行して進んでいた大会*2で乱数に愛され優勝の栄誉にあずかったのですが、試合運びがジェットコースターのごとく劇的だったので、振り返りがてら読み物に残そうと思います。

試合展開全部書くのは骨が折れるので、主観だけ書いていきます。 いつまで残るかわかりませんが、リプレイはこちら

ラウンド1

2番手、2磁石あり、お金助手あり、移動力の合う磁石偶像ボーナスありという恵まれに恵まれたセットアップでゲーム開始。 緑Pが順当に矢じりキャンプを抑えてプレイ開始。

1T

まず気になるのは2磁石で宝石と恐怖を獲得する遺物、大蛇の像。 2磁石遺物+恐怖でデッキを恐ろしく薄めるこのカード、1ラウンド目に取るのはマイナスも大きいものの、3研究討伐を狙えるのは悪くないところ。 特に研究競争が激しい時は、警戒も自分がとるルート検討も必要でした。 初手はスタプレ(緑P)に簡単にお金助手を渡してしまわないよう、安定の宝石キャンプから。

余談は緑で。 初手の2恐怖は残りの移動力が車か船か悟られない薄いメリットはあるものの、ラウンド2に恐怖が引けない可能性が高いのがかなり痛い。 宝石行くとしても2金引けてるのがベストでした。もっとも、2磁石引けてる時点であとは誤差ですが。

ちなみに仮に2金手札にあったとして、2番手の初手犬はかなり厳しそう。奥に行く移動力がなくなって、2磁石払って2キャンプ目となりかねないので。2磁石1ワーカーで2金キャンプ取ったら死あるのみという感じ。

2T

対手が両方アイテム。ここは磁石キャンプで咎めたい欲が出る。 しかし遺物カットされればせっかくのお金助手を諦めることになるし、遺物のデッキ薄めとお金助手の相性も良くない。 双眼鏡が出てアイテム獲得場所リスクが下がったのはうれしい。 無難に探索から。

引きは場所も守護者もかなりベストに近い。無理やり欲を言えば磁石矢じりより石板矢じりがよかったか。 磁石が出てくれたので遺物込みなら3研究(磁石矢じり->眼鏡宝石->手帳宝石)+1討伐が見える。遺物カットされないことを期待し始める。

その後赤Pが順当に磁石を抑え、緑Pも石板に行かなかったので、緑Pが遺物を取る可能性はかなり低くなったと見ました。緑Pが遺物とると磁石が足りなくて、結局1研究にしかならないため。 赤Pが0研究を良しとするか、遺物で研究するかで、この時は遺物とるだろうなとみていました。 今冷静に考えると、犬とって助手取れるわけでもなくデッキ薄めるのは悪手ですね。3番手の2連ランク2探索も捨てることになりますし。ここはカットは警戒しなくてよかったか。

ドローが船は見えていたので、右ルートからなら討伐のところ2金分になるのは一瞬検討。しかし偶像を石板に変えるのは重すぎ、助手も討伐も取れなくなると大損なので左ルートで合っていたと思います。

3T

先に遺物とってしまうと磁石足りなくなるので、祈りながら1研究目。 緑Pのお金が気になるものの、ロープボトル斧と恐怖に対する回答は候補が多いので、残ったものを取ろうと考えていました。

4T

ジャーナルが見える。遺物3研究ルートは討伐に2金使っても3金残るので、一応圏内。 残す研究ボーナスはドロー。次ラウンドスタプレなので、3研究完遂してジャーナルがあれば確実にいただける。飛行機・獲得助手は要らないので、お金助手の裏の助手が平均以上なら、研究ボーナスも強い助手も確保できる鬼札になりそう。

ここは無難に助手を取って遺物を取らない選択肢もありましたが。。 車は守護者ボーナスで確保できていますし、次ラウンドの初手は矢じり磁石の場所に再訪したい。そうすると初手宝石が取れないから、3研究が成立しないと研究競争がややしんどくなりそうでした。お金なくてアイテム取れないのもつらい。。やはり遺物カットは死活問題。 残りリソース上、遺物を除いて、対手はどちらもこちらの選択肢に関わってこないことを確認して、様子見のため討伐から。 1金で買えるアイテムがあったら、赤Pの手番が1伸びて悩まされていたところでした。危なかった。

5T

もう遺物カットはあり得ないし、ボトルも残ったので、安心して3研究ルートへ。

6T

ドロー助手。。ジャーナルでドロー助手は生産力が足りなすぎる。 次ラウンドにジャーナルでドローボーナスと一緒に取るとすれば飛行機か獲得、どちらも探索用の磁石が不安すぎて選択肢として取れず。 無難に3恐怖をケアする方向で考える*3。 2ラウンド目恐怖が引けない可能性を考慮すると、斧やロープは不安があった。ボトルを選択。 粗い地図でガッツポーズ。

7T

最高の気分で粗い地図をいただく。このあたりで勝ちを確信。しかし......?

ラウンド2へ続きます。

*1:言い残すことがあるとすれば、蛇面ではお金キャンプが全然弱くなかった

*2:野良だと思いますが詳しくは知らない

*3:2ラウンド目に恐怖が引けないと3ラウンド目に3恐怖。場が成長してるのに一人だけキャンプを強制されるので大変な不利

アルナック記念企画 鳥番外編 Tips集

おまけとして、いくつかTipsを紹介します。

相手の手札

獲得ログとそのラウンドの捨て札から、今~次ラウンドの相手の手札がある程度予測できます。 例えば、1R目に車のお金カードを捨てていない相手がいたら、山札に残ったカードが車のお金なので、次ラウンドで確実に車の移動力を用意できると予想できますし、弓を購入したプレイヤーは、次ラウンド発見済みで守護者が放置されている場所へ行きたいかもしれません。また、既に船のお金から資金を得た後であれば、そのラウンド船の移動力を持っていない可能性が上がります。 相手の状況が見えると、どのリソースが足りずどの場所の優先度が高いか、最短の場合どの研究ルートを取るかや、遺物獲得まで何手かかるかがある程度計算できます。競争のゲームなので、何をどの順番で急ぐかは極めて重要で、捨て札は無視できない情報源です。

消えた遺物

ラウンド終了時に市場から取り除かれた遺物・アイテムもチェックしておきましょう。笛があるかないかで、後半に助手サプライの変化があるかがわかりますし、獲得助手の価値も変わります。また、遺物獲得ボーナスでお目当ての(多くの場合オカリナか星図か頭蓋骨)遺物を待つ際も、既に失われた遺物を延々と待つようなうっかりは避けたいところです。

助手の序列

中級編で触れたとおり、鳥面では銀状態で強い助手が強いです。 とはいえ、アイテム格付けと同様、読み物程度に。組み合わせが重要です。

銀状態序列
Aランク:常に強い
お金>磁石
Bランク:組み合わせを考えながら優先して取る
車=船>石板=アプグレ>矢じり=宝石>獲得
Cランク:できれば避ける
飛行機>廃棄
Dランク:絶対に避ける
ドロー
金状態序列
磁石>獲得>アプグレ>矢じり>宝石>お金>廃棄>車=船>石板>飛行機>ドロー

ところで、ランダムボーナスや場所のドローは強いと言いつつ、ドロー助手が弱いのはなぜかと思われるかもしれません。しかしよく考えてみると、ドローボーナスは助手だと金状態相当ですが、磁石や石板は銀状態で出ます。

磁石が出る遺物

磁石助手・獲得助手は2磁石を生むので、助手系の遺物でドリブルが可能です。最終的に1-2磁石しか余らず他の遺物が取れない時に、先に回しておくことで素点に変えるテクニックです。 笛は実質ただで1点になりえます。儀式用の楽器は1磁石減りますが素点が2あります。 太鼓になると、素点1で手札まで取られるので、磁石+矢じり助手のような組み合わせでなければ別の遺物のほうがいいでしょう。 めくりによっては磁石助手がサプライに残りうるので、古のワインが2磁石を生むこともあります。 サンダルや先導者の杖、守護者の王冠は、素点と磁石消費が見合わないので、よほど磁石が余ってなければ取らないか、素直に研究リソースに変えましょう。 星図は磁石を取ると1金割高なのですが、相手に渡さないために取ったほうがいいです。素点も2あります。 変則的ですが、黒曜・水晶や猿のメダルでブラシ・弓等を引っ張ってくるのも磁石を生む遺物と言えるでしょう。

終盤の発見

守護者や場所の発見も良く見ておきましょう。特に最終ラウンド、新しい場所を発見して2磁石orアイテム獲得を引いても大丈夫かは考えておく必要があります。まだ1枚も出ていない時は相応に確率が上がっているので注意しましょう。また、宝石が出やすいか、石板が出やすいかもわかる場合があります。 見落としがちですが、頭蓋骨でめくられた場所はもう出ません。2矢じり2石板の場所を期待するなら、まだめくれてないことを確認しましょう。 5R目に手帳を上げ切る場合、最後の守護者の移動力ボーナスが余りがちです。一方で、ドローや廃棄、アプグレは最後まで使えるかもしれません。最悪廃棄できなくても、リソース分でマイナスを帳消しにできるなら、あえて場所や遺物から恐怖を出しておくのもよいでしょう。

飛行機

飛行機はワーカーを使い切った後に引かないよう気をつけましょう。特に、鳥面6ステップ目のランダムボーナスがドローの時は、2ドローでやってしまいがちです。引いてしまったら、ラウンド終了時の"手札に残す"を使うことになりますが、1ドロー損になります。

討伐の権利

5R目に限っては、ランク2の場所より未発見の場所のほうが獲得競争が激しくなります。 特に鳥面では、固定の研究ボーナスにより全体の磁石生産量が多いので、未発見の場所が枯れがちです。 移動力上、発見済みのランク2の場所3~4か所がすべて他プレイヤーに埋められることは考えにくいですが、未発見の場所がなくなって守護者討伐の権利がなくなることがままあります。 鳥面最後の手帳ボーナスは破格の点数効率なので、これを失うのは非常に痛いです。注意しましょう。 手帳の3磁石を安易に遺物に変えてしまって、5R目に3磁石用意できない、またはランク1の場所が枯れて6磁石いる、などは、たまに陥る落とし穴です。 なお、4R目までに手帳を上げ切っておくと、5R目には心置きなく好きな場所を探索できます。ただ、その場合でも守護者討伐は点数効率がいいので、もう1討伐狙っても良いでしょう。4金や3石板の守護者が既にめくれているのか、引いても対応できるかには注意します。

アルナック記念企画 鳥上級編 勝つために

注) この記事は攻略記事です。多大なネタバレを含みます。

中級編では、勝敗に大きく影響する先着の研究ボーナスをいかに勝ち取るかに焦点を当てました。 ここからは、激化する研究競争の中で、頭一つ抜けた得点"効率"をたたき出し勝ち抜くためのコツを紹介します。

デッキは厚くせよ

基本編では、最高の得点"効率"は寺院に最初に到達することで得られる1.5キャンプ->7.5点だと話しました。 このとき、わかりやすさのために、ひとつ嘘をついています。 実は、真に最高の得点効率は、1金1点です。 そう、みんな大好き自動車です。

どんなに良い場所を発見し、犬と双眼鏡を駆使し、矢じりと石板助手を働かせても、5討伐+1金タイルか、3討伐+2金タイル程度のリソースにしかなりません。他プレイヤーも、このレベルになると3討伐くらいはしているので、得点にして+10~15点になります。 一方で、初級編で確認した通り、全く生産力を上げていない状態でさえ、お金または磁石は8程度余ります。

1金1点に変えられれば、それだけで8点です。 さらに、購入したアイテムは、次ラウンドの生産力を上げ、支払ったリソース以上のリターンが見込めます。 そのリターンを最後は遺物により研究リソースに変えると、自動車の記事で述べた通り、直接研究リソースを得るより遺物点の分だけ点数が高くなります。遺物がない場合や、それ以上に磁石があまりに余った場合は、発見により偶像素点+守護者討伐に変えてもよいでしょう。 さらに、磁石を余らせ強力な遺物を取ることは、ラウンド単位の優位にもつながります。アイテム発動や遺物獲得により遅れる手番は、先に稼いでおきましょう。

この戦略を取るとき、1アイテムあたりの発動回数は減ることになります。高額で低素点のアイテムはむしろ邪魔にもなりえるでしょう。もちろん、無料で獲得できる場合は除きます。

研究遺物を逃さない

デッキを厚くして、有り余る磁石で研究する場合、磁石を研究リソースに変えられないと詰みます。ラウンド単位の不利に陥り、先着の研究ボーナスが取れずに沈むでしょう。 ランク2の場所を発見するのか、遺物を取るのかR2の引きをよく見て判断しましょう。 特に星図・頭蓋骨をとられると一気に苦しくなります。必ずどちらかは抑えましょう。 また、刻印の刃・アラアヌの偶像も確保したいところです。遺物獲得と同時に研究が進むので、手番損のない強力なアイテムです。日時計、狩猟用の矢、死のルーンも状況に応じて取ります。

遺物とアイテムをぐるぐる回す

猿のメダルで精密コンパスを取り、精密コンパスで大蛇の黄金を得て、そのお金でブラシを買い、最後に研究リソースに変えましょう。 猿のメダルと大蛇の黄金は素点がそれぞれ2、精密コンパスとブラシは1と3ありますが、差し引きの支出としては1恐怖1コンパス2手札で済んでいます。

お金助手を取る

ここまで説明すれば、お金助手がカギとなるのは疑いようがないでしょう。 ただし、研究リソースが不足しがちになり、高額低素点アイテムを取らされると不利です。 効率の良いアイテムが購入できるか、また助手を取っていても研究先着ボーナスを逃さないか、最初の並びをよく見ておきましょう。

磁石助手を取る

お金->磁石->研究リソースの変換は得点が伸びます。 同様に、磁石->お金->磁石 の変換も得点が伸びます。 磁石助手は銀状態では車・船助手と同レベルなのですが、早めに金状態にできると無類の強さを発揮するでしょう。 ちなみに、金が強すぎて押され気味ですが、(車・船助手も含めて)銀状態でも強いです。

獲得助手をうまく使う

金状態なら、磁石助手と同等のポテンシャルがあります。難しいですが、手帳を後回しにして獲得競争に遅れても残っていることが多いので、この助手を上手く使えるかも腕の見せ所になります。他の助手を金に育ててから、飾られた角笛で獲得助手に変える、という戦術もあります。

自動車・ボート・ブラシ・弓を取る

1金1点で磁石生産量がすごいアイテムです。取りましょう。

釣り竿を取る

中級レベルの時に書いた紹介記事ではボロクソに書きましたが、実はチート級のアイテムです。 2金2点で3金を生む(=3点+2~3磁石を生む)のだから、弱いはずがありません。 ただ、短期的には研究に貢献しないので、研究ボーナスの先取にやや不安があります。素点の高いアイテムが引けないと沈むことになるでしょう。

2~3金2点のアイテムを取る

自動車やボートがない、もしくは獲得競争に負けた場合は、ランタンやクロノメーターを狙いましょう。松明、斧、オウムあたりまでは候補に入ります。引っかけ鉤はよほどお金が余ってなければ避けますが、4-5R目に資金が余っていて、かつ山の下に沈めて次のラウンドで引かずに済む状態なら取っても良いでしょう。

最後の詰めを間違えない

本当に最後になると、1宝石+遺物1点+銅タイル2点より、2金+遺物2点+2金2点アイテム購入の方が点数が高くなりえます。また、安易に磁石を使い切らず、助手復活の遺物などで磁石を"ドリブル"して、本当に欲しい遺物を待つテクニックもあります。このとき、相手の手帳の位置や磁石、手札状況(これまでの流れから推測できます)を見て、待っていた強力な遺物を渡してしまわないように注意します。最後に余った磁石を何に使うかはよく考えて、1点でも多くもぎ取りましょう。また、最後に余るお金を計算しておき、余裕があるなら1金1点になるアイテムを先に確保するのも忘れないようにしましょう。逆に、早々に3金1点のアイテムを取ってしまい、みすみす相手に2金2点のアイテムを渡さないようにも気を付けます。5R目になると、こういった手番調整のために馬やロープが活躍することがあります。守護者撃退や寺院タイル獲得も活用します。

まとめ

お金助手や磁石助手、自動車や時計を駆使して、お金と磁石をじゃぶじゃぶに余らせましょう。そこから、キーとなるアイテムと遺物を逃さずに確保し、研究先取ボーナスもできるだけ狙っていきます。 引き次第では研究を上げ切れなくなるリスクはありますが、経験上、鳥面ではほとんどの場合問題なく寺院まで到達できています。不運でも金タイルまで届かない程度なので、1金1点+αの暴力的な"効率"で十分に取り戻せます。 全体の引きにもよりますが、現環境の鳥面では、90点台後半を取らないと1位確実とは言えません。中級編までの内容に加えて、アイテム・遺物点で20~30点取ることができれば、90~100点に届くでしょう。

アルナック記念企画 鳥中級編 競争に負けないために

注) この記事は攻略記事です。多大なネタバレを含みます。

基本編で研究の先着ボーナスが重要であること、初級編では研究を上げ切るためのポイントを解説しました。 ここからは、そんな基本を押さえたプレイヤー同士のゲームで、競争に勝利するためのポイントを解説します。

ラウンド単位で優位をとれ

競争に置いて重要なメカニクスの一つが、ラウンドとハードパスです。 このゲームでは、1ラウンドあたりの手番は無限であり、リソースが尽きてやることがなくなったプレイヤーからパスをする仕組みになっています。 ラウンド中の生産力を高めコレクションの壁を超えることで、他プレイヤーがパスをした後でも研究を進めておくことができます。単純に、手つかずのボーナスを得られるだけでなく、次ラウンド以降に1手番の優位をとることができます。

基本的には、1ラウンドに2ワーカーずつしかいないため、得られる研究リソースには限りがあり、研究を進める速さは横並びになります。 それを超えリードするためのポイントを紹介します。

  • 偶像枠入れボーナス
  • 遺物
  • 手帳を上げるタイミング
  • ランク2の場所
  • 助手・アイテム
  • 研究トラックの理解

偶像枠入れボーナス

序盤、最も重要なのが、偶像枠入れボーナスです。 後手番でキャンプが埋まってからでも任意のリソースを得られる上、そのためにワーカーも手番すらも消費しません。 偶像の獲得には3磁石が必要です。研究ボーナスや手札から得られる磁石を研究リソースに変えることで、研究をもう1ステップ進められるようになります。 詳しくは定石編でも解説しています。

中盤以降も積極的に活用したほうが良いですが、いつでも任意のリソースを得る権利を残すメリットと、後半は失う点数が大きくなることを考えて、やや慎重になりましょう。余計な守護者討伐を避ける観点からも、安易な探索は避け、次に解説する遺物に頼るべきです。

遺物

遺物は、磁石を支払うことでワーカーを消費せずにリソースを得る手段です。特に、星図や頭蓋骨は強力で、獲得できれば1ステップ以上研究が進むでしょう。刻印の刃やアラ・アヌの偶像も、場所発見との兼ね合いを見て獲得しましょう。特に鳥面では、研究が進めば磁石が返ってくるので、研究リソースを得られる遺物は取り得になる場合がほとんどです。

手帳を上げるタイミング

地味に重要なのが、手帳を上げるタイミングです。 定石編・初級編共通で、2人目の助手は早めに取ることを推奨しました。しかし、助手を金にするのは慎重になりましょう。 鳥面で助手を金にするには、先着ボーナスがなくコストの重い3ステップ目に入る必要があります。一方、金にすることで増えるリソース量は、基本的には1金/ラウンド、多くても1磁石/ラウンドです。手帳を2ステップ目で止めグラスに集中すれば、より多くの先着ボーナスを取れるでしょう。その利益は、助手を金にするよりも大きいです。 したがって、銀状態で強い助手を取って、グラスの研究を優先するのが効果的です。 銀状態で強い助手の代表がお金助手、時点で磁石・船・車助手、その後に石板・アプグレ・宝石・矢じり助手と続きます。 矢じり助手や宝石助手などを金状態にすることで、そのラウンド中にもう1ステップ進められる場合や、磁石助手を金にしてから復活ボーナスを取りたい場合など、早めに金状態にしたい場合はあります。ランタンやハトを獲得しておく、ジャーナルを使うなど工夫しましょう。 なお、対手が運に恵まれないか、デッキビルドが好調で4・6ステップ目のボーナスもグラス・手帳両方取れそうなのであれば、いただいておきましょう。特に矢じり・宝石助手を取った場合はねらい目です。 なお、定石編でも触れましたが、手帳と同様に序盤の守護者討伐には慎重になりましょう。

ランク2の場所

ランク2の場所は、1ワーカーあたりの生産力を高めます。また、守護者討伐または恐怖を1回しか受けずに2偶像の枠入れボーナスが得られます。その代わり、6磁石で2回得られるはずの偶像獲得ボーナスが1回分しか得られません。 磁石キャンプに1ワーカー消費しては本末転倒なので、熱気球などを活用して、磁石と移動力に余裕がある場合に狙いましょう。なお、次ラウンドで自分が初手番にならないと、相手にも恩恵を与えることになりますが、ラウンド単位で優位をとった後になります。磁石量があって、遺物もいまいちなら、気にせずに発見して良いでしょう。

助手・アイテム

研究リソースを出すアイテムは、ラウンド単位の優位をとりやすく強力です。 ランタン・双眼鏡・犬・つるはし・こて・オウム・ハトなどが該当します。 また、矢じり・宝石助手も研究を進めやすい代表格です。これらの助手はお金や磁石が不足しがちなので、先着ボーナスは必ずもぎ取りましょう。 逆に、研究リソースを生まないアイテムには注意しましょう。馬やロープを打つために1手番使ってしまう*1と、出遅れます。取り返しがつかないことになりがちなので、なるべく取るものを取ってから使いましょう。

研究トラックの理解

単純に"生産力"を増やすだけでなく、コレクションを意識し効率化することでも有利が取れます。 標準的な進み方であれば、鳥面2R目は石板か矢じり、3R目は宝石が取れるとよいでしょう。1R目石板、2R目宝石は腐る可能性があります。つまり、1R目ならこてよりつるはし、2R目ならつるはしよりこてです。アイテムの獲得タイミングを工夫しましょう。 また、6・7ステップ目は、場所の発見と構築したデッキに応じて、どのルートを取るか考えます。左ルートはお金と磁石が、右ルートは石板が要求され、右下から左上に上がれば宝石消費を抑えることができます。さらに習熟すると、そこにあるランダムボーナスを見てデッキの構築を決めることさえできるかもしれません。

まとめ

研究を安定して上げ切れるようになったら、次は"誰よりも早く"上げ切ることが目標になります。一番いいボーナスをがめつつ寺院に最初に到達して、ゲーム中最高の得点効率で圧倒しましょう。 研究を誰よりも先にあげるためには、その分早いラウンドで研究リソースを揃える必要があります。自然と、最後に研究リソースが余り金タイル獲得や守護者討伐もしやすくなるでしょう。鳥面80点台を安定して取れるようになったら、上級編へ進んでください。

*1:やはり自動車なのです。フリーアクションは偉大

アルナック記念企画 鳥初級編 研究を上げ切るために

注) この記事は攻略記事です。多大なネタバレを含みます。

基本編では、先着限定のランダムボーナスと研究トラックで固定のボーナスを合わせたおつりを考えると、研究を上げ切るのが最も点数"効率"が良いということを解説しました。 研究を上げ切らずに勝つのは稀なケースとなるため、ここでは、まず研究を上げ切るためにどうしたらよいかを解説します。

研究トラックの確認

まず、研究を上げ切るために最終的に必要な"生産力"を考えてみましょう。 研究トラックを上げるルートは組み合わせ含め多数ありますが、参考までに標準的なリソース量を計算してみます。 鳥寺院の場合は、4ステップ目の2矢じりが"重い"コストのため、これを除いて、グラスを左・手帳を右ルートから上げたとします。

g:お金, c:磁石, t: 石板, a:矢じり, j:宝石
グラス: (c+a)+(j)+(2t+a)+(g+t+a)+(g+j)+(c+j)+(g+t+a)+(g+c+j)
手帳: (j)+(t+a)+(2t+a)+(t+j)+(g+j)+(2t+a)+(t+j)
合計: 5g+3c+11t+7a+8j

続いて、全く"生産力"を拡大しなかった場合のリソース量を見積もってみます。 2ワーカー、2移動力と3(お金 or 磁石)が毎ラウンドの手札として、10キャンプ+15(g or c)が得られます。 キャンプは、2t, a, (j- (g or c))を得られるので、 5g+3c+11t+7a+8j = 20.5キャンプ + 16(g or c)となります。

続いて、研究ボーナスを載せてみましょう。 助手を2x5回*1, 磁石が8, 遺物が1, ドロー(最低1 (c or g))が得られます。標準的な"生産力"の助手として、例えば石板助手+車助手と仮定すると、少なくとも5t+13c+1遺物得られます。 13cをすべて偶像にすると、4偶像枠入れボーナスで4キャンプ分になります。 また、4偶像の獲得ボーナスで1.5キャンプ分くらい生産します。 5tは2.5キャンプなので、これで18キャンプ、残り2キャンプ分ですね。 先着の研究ボーナスを4ステップ分取ると1.5キャンプ分くらいになります。 また、ランタンか鳩は1回につき1キャンプ分生産しますので、1R目に取れれば2キャンプ分以上生産するでしょう。 遺物獲得ボーナスで星図か頭蓋骨が取れれば、それだけで2キャンプ分となります。

ここまでで、研究を順調に進められれば、おつりとあわせて必要なリソース量が足りているとわかります。

意識すべきポイント

しかし、実際にプレイしてみると、思うように研究を上げ切れないものです。なぜでしょうか。 1つ目の理由は、おそらくワーカーを無駄にしていることです。つまり、手札と研究ボーナスからの生産量で余るはずの、お金や磁石を取りすぎているのです。 2つ目の理由は、守護者でしょう。守護者を討伐してしまうことで研究が進まず、研究ボーナスがもらえず、"生産力"が不足するのです。単に、余剰分以上を討伐につぎ込んでしまう失敗もありえます。 3つ目の理由は、コレクションが成立しないことです。一部のリソースばかりが余ってしまうことで、あるところで研究が進まなくなってしまうのです。 4つ目の理由は、手帳を上げられないことです。早い段階での助手獲得と、終盤の3磁石+1遺物は、どちらも全体の生産量の中で欠かせないものです。 慣れるまでは、これらの落とし穴を避け、安定して研究を上げ切ることを目指すのがよいでしょう。

ワーカーを無駄にしない

双眼鏡、マチェット、飛行機、4金のアイテムはどれも魅力的です。強力なアイテムをたくさん獲得するのは、デッキビルドゲームの醍醐味でもあります。 ですが、"安定して勝つ"ことを目指すのであれば、それらの獲得には慎重にならなければなりません。 お金キャンプに行かないでください。代わりに、矢じりか宝石があれば、1ステップ目の研究ボーナスで研究を進めつつ1金もらえます。そして、1~3金のアイテムを取りましょう。双眼鏡と松明の"生産力"の差は1キャンプほどもありません。1研究進め1R早く助手が取れれば、あるいは先着の研究ボーナスが取れれば、その差を埋めて余りあります。 また、場所の発見のため3磁石確保を意識して、研究リソース以外をワーカーで取らずに済むようにしましょう。さらに、後半良い場所が開いたら、優先して確保しましょう*2

無駄な探索・討伐をしない

探索が研究リソース上効果的なのは、3偶像目までです。それ以降は枠入れボーナスが渋くなる・なくなるので、磁石は遺物にしたほうがよいでしょう。 また、研究を上げずに守護者を討伐するのを避けましょう。まずは早めに助手を確保することが大事です。かといって恐怖を受けすぎるのも困るので、余裕ができる・つまり助手を二人獲得するまでは探索は1度までとするか、廃棄を活用しましょう。

構成を工夫する

このゲームはセットコレクションでもあります。ハトと石板助手を両方取らないでください。石板が余ります。こてとつるはしを取らないでください。磁石が枯れてしまいます。助手とアイテムをバランスよく獲得しましょう。 宝石・矢じり助手を取れた場合は、お金・磁石・石板の出る場所を積極的に探索するか、自動車や時計、ダチョウなどお金・磁石・移動力を生産するアイテムを補いましょう。 お金・磁石・探索助手を取れた場合は、ランタンやつるはし、双眼鏡など、研究リソースを生産するアイテムを補いましょう。 石板・アプグレ助手は両者の中間にあります。重複する効果のものを除いて、どんなアイテムとも噛み合うでしょう。 ドロー助手はできるだけ避けます。廃棄助手はできるだけ避けるか、恐怖が出る場所や遺物と組み合わせる前提で取ります。 また、助手やアイテムに応じて、探索する場所の選び方も変える必要があります。

手帳を上げる

初めのうちは、2R目までの助手獲得を強く意識しましょう。基本的には、2矢じりと2宝石、1磁石1石板が必要です。定石編も参考にしてください。 鳥寺院の場合は矢じりが不足しがちなので、アプグレボーナスや探索+偶像枠入れボーナスを上手く活用します。また、宝石が3つ以上にならないよう気を付けます。

終盤の手帳上げ切りは、構成のバランスを工夫して、研究を上げることに集中する(序盤に守護者を討伐しすぎない、アイテム獲得やドローのために探索しない・遺物を取らない)ことで無理なく達成できるようになります。獲得できるのは直接的には磁石・遺物なので、欲しいリソースに変えるため遺物獲得の競争に遅れないようにすると、さらに得点を伸ばせるでしょう。

まとめ

アルナックはデッキビルド+ワーカープレイスメント+リソースマネジメントのゲームです。最初のうちは、あらゆる可能性にワクワクが止まらないことでしょう。 しかし、勝利のためには、何をおいても研究が重要です。研究トラックをうまく進めることが全ての基本なので、初級者から抜け出したいならまずこの点を磨きこみましょう。 研究トラックを上げ切り、かつ最後の守護者討伐ボーナスも受け取れれば、鳥面70点~75点は固いでしょう。安定して研究を上げ切れるようになったら、中級編へ進んでください。

*1:2R目に獲得して金にした場合の標準発動回数

*2:このゲームはワーカープレイスメントでもあります!